『遺伝子医療革命―ゲノム科学がわたしたちを変える』 遺伝子医療の入門書
- 作者: フランシス・S・コリンズ,矢野真千子
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 2011/01/21
- メディア: 単行本
- 購入: 3人 クリック: 60回
- この商品を含むブログ (12件) を見る
これから何度も本書を読み返すだろう。読後にそう思った。遺伝子医療が今後私たちの生活にますます身近になることは間違いないからだ。
「もう知らないではすまされない」と記された序論で著者はこう述べる。「私たちはまさに医療革命の前線にいる。これまでの一種類しかない既成服を押しつけてくる画一的な医療から個人の違いを認めて健康を保つ方法を指導する医療へと、大きく転換しようとしている流れの先頭に」
パーソナルゲノム医療の到来を予想し、遺伝子の基礎から医療への応用、考えうるリスクや当時の遺伝子医療の現場をわかりやすく説いた本書は、出版時から5年以上経過している。それでも今のところ、本書以上にこれほど遺伝子医療についてわかりやすさと専門性を兼ね備えたものはないように思える。