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『時を刻む湖――7万枚の地層に挑んだ科学者たち (岩波科学ライブラリー)』日本発奇跡の湖

時を刻む湖――7万枚の地層に挑んだ科学者たち (岩波科学ライブラリー)

時を刻む湖――7万枚の地層に挑んだ科学者たち (岩波科学ライブラリー)

 

2012年10月18日、福井県にある水月湖が突如世界の脚光を浴びる。過去5万年もの時間を測る標準時計として世界に認知されたのがその理由だ。本書はそのプロジェクトを主導した著者による水月湖研究の物語である。

ちなみに水月湖は「奇跡の湖」と呼ばれている。周囲を高い山々に囲まれ、水深が34mと深く、湖底が絶妙なスピードで沈降した結果、7万年もの長き期間にわたって年縞が形成され続けた。このような湖は世界的にも極めて珍しいという。